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ILLUSTRATING SUNSPEL: AN INTERVIEW WITH KAYE BLEGVAD

2019年10月18日

 

カエ・ブレグバッドはニューヨーク・タイムズからバズフィードまで幅広く活躍するイラストレーターです。そしてジュエリー作家、陶芸家でもあり、出版にも携わるなど、その繊細かつ独特なスタイルで美しいものを創り出すことで知られています。今回、2019年秋冬コレクションのためにサンスペルのアーカイブの編地図案から発想を得た、描線が織りなすプリントをデザインしてくれました。

 

このプリントをウィメンズのカプセルコレクションとしてまとめて、ニット、キャミソール、ボクサーショーツ、パジャマトップ、トラウザー、そしてスカーフを作りました。カエの個性あふれるデザインは、1953年のカタログにあったサンスペルの編地図案にインスパイアされたもの。渦巻いたりループを繰り返す糸が細長く漂いながら横顔のシェイプを浮かび上がらせ、彼女の作品のメインテーマ、女性の顔に重なります。

カエはロンドン育ち、そして現在ニューヨークのブルックリンに住んでいます。表現方法は違っても、彼女が時にユーモラスに時にダークに、けれど一貫して率直かつシンプルなモチーフとして選んでいるのはバリエーションに富んだ女性や動物です。

彼女にそのバックグラウンドやインスピレーション、そしてどのような経緯でサンスペルとコラボレーションをすることになったのか尋ねてみました。

 

- あなた自身について、そしてどのようにしてイラストを専門にすることになったのか教えてください。

私はイラストレーター一家の第三世代なのです。父方の祖父がイラストレーターでした。そして父、私、と続きます。テキスタイルデザインやファインアートを目指すことで抵抗した時期もありましたが、結局この流れを否定することはできませんでした。いつも何かを描いていたい、そして描いたもので何かを作りたいのです。ビジュアルでこそできる表現というのがずっと好きでした。そして描いたものが醸す雰囲気やニュアンスによって、言葉では伝達不可能なメッセージを伝えられる、ということも。そのメッセージには明確なものもあるし、暗示されたものもあります。これこそイラストの醍醐味です。

- あなたの作品にとって女性のシルエットは大事な要素になっています。何を象徴しているのですか?

多くの私の作品のテーマはいつも「女性」でした。どうして?という問いに対する答えは明確ではないかもしれません。というのも、私の作品の多くは私自身の経験から引き出されてくるものなので、必然的に女性の視点からになります。長い歴史の中で、男性の芸術家はあくまで男性の立場から女性の裸像を描いてきました。この立場を逆転させて描かれている女性自身が自由に表現できたら…?と考えてみたいのです。女性のシルエットというのはとても親しみ深いフォルムで、一瞬で力強く引き込まれます。それを古代エジプトのヒエログリフのようにシンプルにして作品の中で使える新鮮な方法を模索しています。

- サンスペルとのコラボレーションについて教えてください。どのような出会いだったのですか?

ロンドンで育ち、20代の初めの頃まで住んでいたのでサンスペルというブランドの存在を知っているという程度でした。でもコラボレーションをしたいと持ちかけられたときは嬉しかったですね。膨大なアーカイブを見せてもらったり、サンスペル社やその製品の歴史を知ることができてよかったです。ディテールと伝統的なものづくりへのこだわりにはとても惹かれます。

 

- 「Kaye Glegvad Thread Print」はサンスペルのアーカイブにあった1950年代の編地図案がもとになっています。このプリントデザインの背景はどんな感じだったのでしょう?

コラボレーションが始まってすぐにサンスペルのデザインアーカイブやサンスペル社歴代の書類などを見る機会に恵まれました。その中で特に目を引いたのはメッシュ素材を編み立てる機械のための編地図案でした。実際のファブリックよりもサイズをかなり大きく引き伸ばしてあって、まるで不思議なループを作るリボンやカリグラフィーの巻物みたいでした。

もともと筆とインクを使った流れるような素描が好きだったので、これらのパターンをヒントに何をデザインするかはすぐに閃きました。描線と顔のモチーフがどのように結びつくかをいくつかのスケッチで実験しながら、このコレクションのプリントに使うもっとも印象の強いものを選んだのです。

KAYE BLEGVADのアイテムはサンスペルの各店舗とオンラインショップでお買い求めいただけます。