Paul Weller for Sunspel

2022年9月28日

ポール・ウェラーとサンスペルの
コラボレーション第2弾。
コラボレーション第2弾発売にあたり、
ポール・ウェラーに音楽、スタイル、
そしてディテールへのこだわりについて
話を聞きました。

ポール・ウェラーにとって服装はいつも重要なものであり、外見へのこだわりは音楽の次に大切なものでした。このこだわりは、彼が数十年にわたりイギリスのミュージック・アイコンとして君臨する以前からありました。ポールの伝記作家の一人でかつてのクラスメイトは「僕たちが13歳くらいのとき、彼はすでにファッションリーダーだった。僕たちはローファーを一足、そして運が良ければドクターマーチンの靴を一足持っていたくらいだったが、ポールはドクターマーチンの靴、ローファーはもちろん、ブローグ、ステイ・プレストのパンツ、ベンシャーマンのシャツ、ブルータスのシャツ、クロンビーのコート、パーカーなど、その他にもたくさん持っていたんだよ」と語っています。

ポールは、「1960年代と70年代には、余ったお金は洋服とレコードに使っていた。それが僕たちの作った文化だったんだ」と語っています。ザ・ジャムは、『In the City』のようなR&B由来の唸るような疾走感のある曲を発表していたため、怠惰な音楽メディアにパンクスとして括られていましたが、ザ・ジャムの文化はモッズスタイルに負うところが大きく、それが彼らをパンクスから一線を画していたのです。セックス・ピストルズとザ・クラッシュはキングス・ロードのボンデージウェアと破れたTシャツを着ていましたが、ザ・ジャムはウォキングのバートンズで作られた黒いモヘアスーツを着ていました。ポールは常に世間から外れ、音楽とファッションの分野で独自の道を切り開いてきたのです。

BRUSHED COTTON TROUSERS(11月下旬発売予定)

ポールのスタイルは長年の中で変化をしてきました。それはしばしば、彼の音楽活動の変化を示すものです。ザ・ジャムのダークスーツから、スタイル・カウンシルの夏らしいパステルカラーのフットボールカジュアルに移行した驚くべき転換は、その最たるものでした。それぞれの新しいルックの核となるのは、モッズのバリエーションです。このムーブメントを象徴するのがディテールへの強いこだわりで、生地やパターン(シルエット)、アクセサリーを正確に揃えることが常に重要でした。こういうことを完璧にこなす人物がモッズの「顔」であり、ロールモデルでした。ロールモデルとして選ばれた人たちの一人であるポールは、何度もこう語っています。「私は常にモッズとして生き、彼らは私をモッズとして葬るだろう」

しかしモッズは頑なではなく、多様なスタイルを受け入れています。ザ・フーやスモール・フェイセスのような象徴的なバンドからスタイルのヒントを得て、アイビー・リーグの定番やサヴィル・ロウのテーラリングを加え、イタリアのカジュアルファッションの要素をも取り込んでいます。モッズとは何よりも、その姿勢そのものの事なのです。服は重要である、と。

英国の伝統とものづくりを称え、ポールと同様に服の重要なディテールに妥協を許さない私たちにとって、ポールほど相性の良いミュージシャンは他にいないでしょう。今回、2回目となる秋冬コレクションを発売するにあたり、彼にギターをスケッチブックに持ち替えたプロセスについて話を聞きました。

サンスペルからデザインの依頼をされたとき、どのように感じましたか? 「とても光栄に思ったよ。声をかけてもらう前から何度もサンスペルでは買い物をしていたからね」

どんなものを買われていたのですか? 「Tシャツがずっと好きだったね。サンスペルのどの服にも共通しているんだけど、品質と着心地がよく、作りがしっかりしている。色もいいしね」

最初のコラボレーションの評判はいかがでしたか? 「21年春夏シーズンに発表した最初のコラボレーションは、とても上手くいったと思う。どのアイテムもとてもいい仕上がりだったので、また依頼があってとても嬉しく思ったよ」

今回の秋冬コレクションでは、新しいアプローチをされているのですか? 「それは特にないかな。秋冬のコラボレーションは、最初のコラボレーションの続編になっているよ。特にカーディガンや白のチノパンなど、素晴らしいアイテムが揃っている。また、カレッジ・ヘンリーネックシャツもとても良く出来上がったと思うよ」

デザインはどのように行っているのですか? 「両方のコレクション、ともに同じように取り組んだんだ。僕がスケッチやカラーリファレンス、時には古い服の写真などを持ち込み、それをインスピレーション源にDavid(サンスペル社クリエイティブ・ディレクター)と彼のチームがデザインに落とし込み、僕がイメージする色にどのようにマッチさせるかを検討するんだ。その後、作成されたサンプルを試着し、改良を加えていくんだ」

時間はかかりますか? 「何度も試行錯誤を繰り返す事もありますが、僕たちが求めているものは、品質と作りへのこだわりであり、双方で同じなのです。サンプルを着てみて、しっくりきた時が完成の時だよ」

実際に服が作られているところをご覧になったことはありますか? 「ありますよ。ロングイートンにあるサンスペルの工場はとても気に入っているよ。雰囲気もいいし、家族的な空気が良いね」

あなたにとって、商品が成功したと言える決め手は何ですか? 「何より、その商品を他で見かけた時に買いたいと思うかどうか、だね」

洋服やファッションへの興味は、音楽のキャリアよりも前からあったのですね? 「幼い頃から僕にとって服は大切なものだった。60年代、子供だった僕には、服と音楽は切っても切れない関係にあるように思えたんだ。それが70年代初めまで続き、その頃には新聞配達や土曜日のアルバイトもできたから、欲しいものを買うためにお金を貯めることができたんだ。その頃のファッションやスタイルは、本当に恰好が良かった。ブランド主導ではないストリート生まれのファッションも多く、昔も今もその時代から大きな影響を受けているよ」

コレクションのインスピレーション源は何ですか? 「今までと同じように、そしてこれからも変わらずに、基本はモッズだね。今回の新作では、アイビーやカレッジにインスパイアされたものもいくつかあるけど、それもとてもモッズ的なんだ」

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