Sunspel × KIJIMA TAKAYUKI コラボレーションキャップ

Sunspel x KIJIMA TAKAYUKIとのコラボレーション第2弾が登場。職人技とアイコニックな素材が融合した特別なアイテムが仕上がりました。

時代の空気感を独自の視点とバランス感覚で取り入れ、「スタイリングで生きるデザイン」をコンセプトに置くハットブランド KIJIMA TAKAYUKIとのコラボレーションキャップが登場しました。サンスペルのシグネイチャーのひとつであるスーピマコットン「Q75」メッシュ素材を使用した6パネルキャップは、KIJIMA TAKAYUKIの20年以上にわたる職人技とアイコニックな素材が融合した特別なアイテムです。

夏の暑さ対策として通気性に優れた「Q75」メッシュ素材は、1950年代にサンスペル社の創業者の曾孫にあたるピーター・ヒルによって開発され、リヴィエラポロシャツに採用されました。その後、『007/カジノ・ロワイヤル』でダニエル・クレイグが演じるジェームズ・ボンドのために特別に改良され、メッシュ素材はサンスペルのブランドDNAに不可欠なファブリックとなりました。

 

コラボレーションキャップについて木島は、「リヴィエラの生地を触った瞬間、伸縮性があるため綺麗なシルエットを作るためには、縫製時 に工夫が必要だと思いました。パターンカット後に、パーツごと布帛の裏地を縫い合わせることで、伸びを抑え理想のシルエットを出すことができて、安堵しています。」と語っています。

今回のコラボレーションはKIJIMA TAKAYUKIとの第2弾のコラボレーションとなります。第1弾のコラボレーションの際に木島氏とインタビューし、彼のキャリア、帽子づくり、そして日本を代表する帽子デザイナーの平田暁夫氏のもとでの修業についてお話しを伺いました。

 


 

帽子職人として修業することになった経緯について教えてください。

まず、なによりもファッションというものが大好きで、その中で自分がなぜ洋服の方にいかなかったかというと、さまざまなジャンルのファッションが好きだったためでした。その中でも自分が関われるかといったら小物で、その中でも帽子を選択しました。帽子のデザイナーになれば色々な洋服が楽しめるいうことで、まず帽子デザイナーになろうと決めました。


平田暁夫の元で帽子の修業をされたと聞いていますが、なぜそこでスタートしたのか、どのようなことを勉強されたのか、お話を伺えますか?

平田先生の学校にまず入学して、1年間そこで帽子の基礎を習いました。就職先を探していた時に、たまたま平田先生のアトリエで募集をしていて、そこに入社することができました。平田先生のアトリエというのは世界一の帽子のオートクチュールのアトリエだと今でも僕は思っています。帽子はすべてハンドメイドで作り、コムデギャルソンやヨウジヤマモト、日本の皇室にも帽子を提供していたアトリエでしたので、そこで全てを学べました。1996年に独立し、自分のブランドを始めました。


イギリスも帽子づくりの長い歴史がありますが、イギリスと日本の帽子づくりには、どのような違いがあると思いますか?

イギリスと日本の帽子の作り方っていうのは、さほど違いはないですね。僕のやってることでいうと、オートクチュールの帽子づくりを経験しているので、ラインのひとつはアトリエですべて手作業で作っています。そして、もうひとつのラインは工場を使っています。ただ、一般的には帽子専門の工場を使うところ、僕はあえて洋服の工場を使っています。理由としては、工場に「帽子はこうでなければならない」といった概念をすでに持っていてほしくないからです。だから、そのラインではとてもフレキシブルに、より自由に帽子づくりができます。


帽子づくりにおいて、一番好きなところはなんですか?また、どのようなところからインスピレーションを得ることが多いですか?

まず、作り方でいうとすべて自分でできること。パターンを作るところから最後まで一人でできるというところが洋服と違います。僕の場合、生活の中からインスピレーションを得ることが多いですね。例えば雨の日だったら、こういうデザインや機能の帽子が欲しいとか、旅行に行く時はこういう帽子が欲しい、というインスピレーションが多いです。


帽子づくりにおける手作りのメリットや魅力は大量生産と比べて何ですか?

僕のアトリエで作っているハンドメイドのフェルトハットを見ると、手仕上げが一番分かりやすいところはツバのエッジのところです。大量生産ではマシンステッチで仕上げるのでステッチが見えますが、ハンドメイドではステッチが見えません。ハンドメイドの方がはるかに正確で慎重に縫うことができ、よりソフトで柔軟な仕上がりにできます。このテクニックはウィメンズの帽子に使うことが多いのですが、僕はメンズの帽子にも使います。通常、メンズの帽子はとても硬いのですが、このテクニックを使うことで僕はメンズの帽子をソフトに仕上げています。


サンスペルとコラボレーションするきっかけについて教えてください。

パリの展示会場にサンスペルのバイヤーが立ち寄ってくれて、商品を買ってくれるようになりました。サンスペルの元社長(現会長)のニコラス・ブルックが個人的にかぶってくれて、周りの人に褒められてとても気に入っていただきました。そこからトントン拍子に始まりました。

サンスペルには豊かな歴史と信憑性がありながら、現代的なテイストに適応しているので一緒に仕事するのは本当に楽しいです。ブランドが持つ個性をベースに、自分のDNAをどうプロジェクトに組み込めるかを考え、ユニークな製品を作るためのバランスを取ることを楽しんでいます。


帽子ブランドとして、今後のブランドの方向性について教えてください。

帽子は帽子だけに限らず、ファッションの一角と思っています。ファッションってどんどん進化しているので一緒に進化していく帽子メーカーであって、伝統も守りながらステップアップをしていくようなブランドになっていこうと思っています。

 

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